2011-01-01から1年間の記事一覧

シンガポール通信ー土佐尚子アート展

9月3日から9月いっぱい土佐尚子さんのアート個展がジャパン・クリエイティブ・センターで開催されるのでその準備状況を紹介しよう。 展示の準備状況。 個展のタイトル。「カルチュラルビット」は、文化とコンピュータの融合を表している。 入り口すぐ右の…

シンガポール通信ーシンガポールあれこれ2

前回の続きで、読者からの質問に対する答え。「5、ザフラトンホテルは名門ホテルとかですが印象は?」フラトンホテルはシンガポールが英国の統治下にあった1829年に建設され、第2次世界大戦後は長らく郵便局として使用され、1996年に再開発によりホテルと…

シンガポール通信ーシンガポールあれこれ

「7月30日TBSの長寿番組「世界ふしぎ発見」はシンガポール特集だった。そこで、ご質問をあれこれ。」以前に頂いたこのコメントにまだ回答していない事に気付いた。今日はシンガポールは休日で、やっと自由な時間が見いだせたので、この質問にお答えし…

シンガポール通信ー板倉文忠先生の来訪

8月に2度板倉文忠先生が私の研究所を訪問された。インドの大学で客員教授として滞在される行き帰りに寄って下さった。板倉先生は、私が1971年に大学の修士課程を修了して武蔵野にあるNTTの基礎研究所に入所してから、横須賀にある応用研究関係の研究所に異…

シンガポール通信ーシンガポールの美術館巡り

前回に続き土佐さんのお供で美術館巡りをしたのでその報告。まず訪れたのは、アートハウス。アートハウスと呼んでいるので美術館かと思ったが、これはかって国会に使われていた建物を改装し、アート系のイベントに用いる事を目的とした施設である。美術関係…

シンガポール通信ージャパン・クリエイティブ・センターでの展示

私のパートナーの土佐さんが9月の一ヶ月間シンガポールのジャパン・クリエイティブ・センターで彼女のアートの個展を行うことになったので、その準備のため、先週末から数日間JCCでの打ち合わせやシンガポールの美術館などへの挨拶回りに借り出された。JCC…

シンガポール通信ーシンガポールの教育体制とITE

先週ITE(Institute for Technical Education)を訪問した。講演を依頼されたので、その準備の打ち合わせのためである。ITEは日本でいうと、専門学校もしくは職業訓練校に相当するのではないだろうか。ITEについて説明するためには、シンガポールの教育制度…

シンガポール通信ーネットワークは表社会を変える力を持っているか

(しばらく忙しくてブログの更新をしておりませんでした。申し訳ありません。合間を見つけて再開します。)前回まではネットワーク社会の定義について考え、ネットワーク社会とは、構成員が常にネットワークを介してつながり、情報の交換と共有を行っている…

シンガポール通信ー恩師を偲ぶ会

先週末帰国した際に、東京で行われた恩師を偲ぶ会に出席した。この会は、私がNTTの基礎研究所に所属していた当時の研究室長である斎藤収三博士の三回忌にあたって、当時の研究室の仲間達が集まり、斎藤さんを偲ぶと共に久しぶりの同窓会を行うという趣旨で行…

シンガポール通信ー宵山

宵山の京都の街を散策してみた。ともかくも大変な人出である。鉾や山が並んでいる四条通りや新町通りは思うように歩くことも出来ない。人の波にもまれながら動いて行くという感覚である。 これは烏丸通りの人並みをビルの屋上から見たところ。烏丸通りは鉾、…

シンガポール通信ー祇園祭

祇園祭のために15日から帰国している。15日が宵宵山、16日が宵山、そして17日が山鉾巡行である。最近購入したマンションの近くに、山の1つである白楽天山が立つというので期待していたのであるが、なんと私のマンション部屋の真ん前に立っている。 …

シンガポール通信ー不思議なビルの建て方

私の住んでいるシンガポール国立大学の職員宿舎が現在建て増し中である。日本流に言うと職員宿舎とかアパートとかいう言い方をするけれども、実際にはアパートという感覚よりはもう少し広くてレベルの高い、まあマンションという言い方の方が正しいのだろう…

シンガポール通信ーTwitter、Facebookとアウェアネス

ネットワーク社会の定義とは何だろう。これまで言って来た事から考えると、それは「社会の参加者のすべての人が常に情報のやり取りが可能であり、情報の共有が可能であり、そしてすべての事項が参加者の議論と同意によって決定される社会」であると考えて良…

シンガポール通信ー社会の二重構造:ピラミッド構造とネットワーク構造

表のピラミッド構造と別のネットワーク構造の良い例として2チャンネルがある。ここでは、マスコミなどで流される意見とはまったく異なった意見が飛びかっており、それに基づいて参加者の間のコンセンサスが形成されていく。表の社会対裏社会という構図に合…

シンガポール通信ーネットワーク社会からピラミッド社会へ、そして再び...

塩野七生氏の「ローマ人の物語」に描かれたローマ国家観は、かなりローマ帝国に対して好意的ではある。例えば映画「グラディエーター」に描かれたローマ、もっと古くは「ベンハー」や「スパルタカス」に描かれたローマは軍隊が人々や奴隷を抑圧し、その上で…

シンガポール通信ーネットワーク社会の構造:ギリシャの社会

現在起こっている事を理解する1つの方法として、過去の歴史を振り返る事が大切である事を前回のブログに書いた。こう書くと、「天が下に新しきものなし」という古い文句を思い出して、なんだか説教じみた事を言っているように聞こえるかもしれない。しかし…

シンガポール通信ー未来学について考える

かって未来学が流行した時代があった。アルビン・トフラーの「第三の波」は有名だし、マーシャル・マクルーハンのメディア論も未来学の一つと考えていいのではないだろうか。しかしなぜか現在、未来学について聞く事は少ない。なぜだろう。どうも私の考える…

シンガポール通信ーネットワーク時代の哲学

ブログを開始してから約1年半経過した。今まで書いたものを読み直していると、「シンガポール通信」という割にはシンガポールに関する記述が少ない。シンガポールの最新事情を求めて私のブログを訪れてくれる人には申し訳ないと思っているが、まあシンガポ…

シンガポール通信ーシンガポール寺院巡り2

骨董屋が並んでいる一角の少し先には、仏牙寺がある。この寺は非常に新しい寺であり、2008年に完成したとの事である。名前の通りお釈迦様の歯がおさめてあり、また美術館も併設されているとの事であるが、今回は時間の都合もあり、本堂を見学・撮影するだけ…

シンガポール通信ーシンガポール寺院巡り

シンガポールは、新しい施設や建物が多いのでどうしてもそちらが注目される。昨年セントーサ島とマリーナベイに開業した2つのカジノや、3つのビルを屋上でつないだマリーナベイサンズ、世界一と称するフライヤー(観覧車)などなどである。確かにシンガポ…

シンガポール通信ー祇園祭と白楽天山2

前回も書いたように、マンションの完成により、一挙に100世帯以上の住民が白楽天町の住民として加わった事になる。これは、白楽天町の町内会としてはある意味では歓迎であるが、別の意味では迷惑な事なのかもしれない。町内会に出席して説明を聞いたところで…

シンガポール通信ー祇園祭と白楽天山

今年も祇園祭が近づいて来た。今年は7月17日が山鉾巡行の日で、それをクライマックスとして、ほぼ一ヶ月間の間京都は祇園祭一色になる。山鉾巡行に向けて、15日が宵宵山16日が宵山なので、なんとか15日の宵宵山には間に合うよう帰国したいものだと、今から予…

シンガポール通信ー梅雨の京都先斗町にて

先週は夏休みを取って京都に帰っていたため、ブログを書くのをご無沙汰していた。日本は梅雨であった。ここ数年、日本の梅雨は豪雨があったり梅雨にも関わらずからっと晴れた日があったりと、男性的な気候になっていたようである。しかし今年は、少なくとも…

シンガポール通信ーシンガポールの総選挙その後

前に今回のシンガポールの総選挙の話を書いたが、今回はその後日談。結果を見ると総議席のうち大半を与党人民行動党(PAP)がとり、与党の圧勝のように見えるし、海外ではそのように報道されている節もある。しかしながら、実際のところは与党の得票率は約60…

シンガポール通信ータッチスクリーンとゲーム

iPhoneなどのスマートフォンやiPadなどのタブレットPCが、ゲームを遊ぶのに特に旅行中の待ち時間や飛行中の時間を過ごしているのに適しているという事を報告した。基本的にはゲームは生産的な活動ではないけれども、飛行機の中などのように疲れており人のエ…

シンガポール通信ーiPadとゲーム再考

さて前回、飛行機の中での時間のつぶし方として、iPad(もちろんPCやiPhoneなどでもいいわけであるが)にダウンロードしたゲームを楽しむ事ががどうも合っているようだという事を書いた。どのような行為(ここでは仕事や遊びなどすべての私たちの行動をまと…

シンガポール通信ー旅とゲームとiPad

ところで、iPadでファイナル・ファンタジーIII(FF3)を始めた事を書いたけれども、今回はその続きである。調べてみると、ロール・プレイング・ゲーム(RPG)に夢中になったのはもう20年ないしはそれ以上昔の事である。当初はドラゴンクエスト、通称ドラクエの…

シンガポール通信ー飛行機の中の行動パターン:くう・ねる・あそぶ

5月は海外出張が続いたので、飛行機に乗っている時間が長かった。特にバンクーバーへの飛行は、シンガポール・成田間6時間、成田・ロサンゼルス間10時間、ロサンゼルス・バンクーバー間3時間という長時間の飛行である。シンガポールでの待ち時間を2時…

香港のアートショー

今回の香港訪問の際にたまたまアートショーが開催されていたので、良い機会でもあり見学してきた。アートショーというと、美術館におけるアートの展示会のように思われるが、全く異なるものである。アートショーは、世界各国のアートギャラリーが自分たちが…

シンガポール通信ー香港とジェフリー・ショー

前回は香港の和食レストランの様子を報告したが、今回の香港訪問の主な目的は、ジェフリー・ショーの招待で彼が学部長をしている香港市立大学(City University of Hong Kong)の創造メディア学部(School of Creative Media)を訪問する事にある。ジェフリ…