2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧
前回は2000年〜2005年頃の第二次ロボットブームに関して論じたが、それでは現在はどうだろう。現在は第三次ロボットブームといわれている。しかしどうも日本の現状を見る限りでは、第二次ロボットブームのような華やかさに欠けるのではないだろうか…
さてそれでは日本のロボットの研究開発の状況はどうだろうか。日本は産業ロボットに関しては先進国であり、成熟した産業・市場が存在している。それに対してここで論じるロボットはどう呼べばいいのだろうか。人型ロボット・動物型ロボット・癒しロボット・…
グーグルがロボット事業の売却を検討しているというニュースが入ってきた。グーグルがロボット事業に参入したのは2013年の暮で、二足歩行・四足歩行ロボットの開発で有名なボストン・ダイナミクスや東大初のロボットベンチャーなど10社近くを買収する…
さて最後に触れておきたいのは、今回のアルファ碁を開発したのがグーグルの子会社であったということである。将棋のソフトでは日本勢ががんばったので、日本の人工知能研究もなかなかのものだと考えていたが、囲碁ソフトでは結局グーグルという米国の巨大企…
前回グーグルが開発した人工知能囲碁ソフト「アルファ碁」が意外な弱点を持っていることを述べた。その弱点とは、まともな手への対応は極めて優れているが、新規な手や奇手に対する対応がうまくできないということである。これはアルファ碁はもとよりそこで…
グーグルの開発した人工知能に基づいたコンピュータ囲碁ソフト「アルファ碁」が、世界でも最強に入る韓国の棋士イ・セドル九段に三連勝したことが大きなニュースになっていることを前回述べた。そしてアフファ碁の基本的なアルゴリズムとして、「ディープラ…
グーグルが開発した人工知能にもとづく囲碁のソフト「アルファ碁」が、韓国のイ・セドル九段に全5局の最初の3局に3連勝したというニュースが飛び込んできた。イ・セドル九段は囲碁界でも世界最強棋士の一人と言われているので、人工知能の囲碁ソフトが人…
宋の時代に急速に発達した中国の商業・鉄鋼業がその後停滞し、科学技術・文化面で西洋に抜かれてしまい、現在の科学技術・文化において西洋が支配する世界が形成された理由を考えてきた。しかし栄華盛衰は世の習いである。栄華を極めた大国も永遠には続かな…
さて何回かにわたって、なぜ中国では科学技術の発展がある段階で停滞したかを論じた。これは科学技術だけではなく、その周囲をとりまく商業や工業の発展が停滞したことをも意味している。これが中国人が科学技術の発達に必要な頭脳を有していないということ…
ここまで、中国が皇帝をトップとする統一国家であったことが、中国の科学技術の発展の妨げになったのではないかということを論じた。もちろん統一国家の場合でも、トップに先を見通すことのできる優れた皇帝なり国王がいる場合は、政策が効率的に実施されて…
中国が宋の時代において鉄鋼業及び商業が大いに栄え、西洋(具体的にはイギリス)において産業革命が生じたのと似たような社会状況が生じたことを述べた。しかしながら、中国においては産業革命は生じなかった。これは、宋の時代の政府が工業や商業の発展を…