2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

シンガポール通信-倫理としての儒学・儒教

私たちの心の奥底にある本能としての欲望を犯罪に結びつけることを止めているものは、私たちの心の中にある倫理観であると前回述べた。日本を含め東洋の代表的な倫理観といえば、孔子によって始められた儒学もしくは儒教であろう。倫理と宗教を厳密に切り分…

シンガポール通信-何が犯罪を犯すのを止めているのか?

宿泊しているホテルの女性従業員に性的暴行を働いた高畑裕太容疑者は、警察の取り調べに対して「欲望を抑えることができなかった」と述べているが、そのような欲望は男性であれば誰もが持っているものであろう。そしてまた、相模原市の障害者施設における無…

シンガポール通信-高畑裕太容疑者の逮捕に思う:犯罪者は異常者か?

俳優の高畑裕太容疑者が、23日未明宿泊している前橋市内のビジネスホテルで女性従業員を部屋に連れ込み性的暴行を加えると共に、被害者に傷を負わせたとして逮捕された事件が報じられている。かなりの売れっ子である高畑裕太容疑者は、数多くのテレビ番組…

シンガポール通信-エンタテインメントに関するハンドブックの編集2

前回、「デジタルゲームとエンタテインメント技術」というタイトルのハンドブックを編集する際に、ハンドブックの約10個の項目ごとの助編者を決めるのが大変であったという経験を述べたけれども、実際にもっと大変なのはそれ以降であることも編集作業に関…

シンガポール通信-エンタテインメントに関するハンドブックの編集

ほぼ3年近くかかったHandbook on Digital Games and Entertainment Technologies(デジタルゲームとエンタテインメント技術に関するハンドブック)という本の編集が、なんとかおわってほっとしている。ハンドブックは「便覧」などと訳されることが多いが、…

シンガポール通信-相模原の障害者施設における大量殺人事件に思う2

前回、相模原の障害者施設で起きた大量殺人事件に関して、私たちが障害者を「障害者=健常者—なんらかの機能・能力」という見方で見ているのではないかと書いた。これは別の言い方をすれば、私たちが障害者を一般の健常者に比較して劣った存在として見ている…

シンガポール通信ー相模原の障害者施設における大量殺人事件に思う

世の中はリオ・デ・ジャネイロで開催されているオリンピック一色で沸き立っており、相模原の障害者施設で起こった大量殺人事件のことなどは、全く忘れてしまったかのようである。しかしこの事件は極めて重大な問題を、私たちに突きつけているのではないだろ…

シンガポール通信-QS世界大学ランキング:2

シンガポールの2大学、NUSとNTUがQS世界大学ランキングで12位、13位とトップテンを狙える位置に上昇してきていることを前回述べた。それと共に、特にNTUに関してはまだ世界の多くの有名大学と型を並べる所までは、実力的には来ていないと私が感じている…

シンガポール通信-QS世界大学ランキング

Times Higher Education (THE)による世界大学ランキングについて論じたので、ついでにもう一つの世界大学ランキングであるQS社による世界大学ランキングの最新の結果に関しても見てみよう。QS社は、正式名はクアクアレリ・シモンズ社という英国の大学評価機…

シンガポール通信-ポケモンGOのブームはすぐに終焉する?

さて、ポケモンGOのヒットに関する分析を行った際に、このヒットはそれほど続かないだろうと予想した。今回はなぜそのように考えるかを述べてみよう。まず第一に、ポケモンGOはゲームとしては単純であることがあげられる。特定の場所に行って敵キャラクタも…