前回述べたように、アニメ「君の名は」は基本的には若い男女のラブストーリーである。しかしその背景として、主人公である立花瀧と宮水三葉のラブストーリーが時間を隔てたものであること、また三葉の住む飛騨地方の架空の町である糸森町に隕石が落下する危…
昨年11月から海外を転々とする生活をしており、飛行機での移動時間が多い。したがって飛行機の中で映画をビデオで鑑賞する機会も多い。実際に映画館に足を運ぶことは最近はあまりないが、飛行機の中で過ごす長時間は映画鑑賞にもってこいである(というよ…
トランプが矢継ぎ早に打ち出している、難民受け入れ禁止や中東の7カ国の人々の入国禁止などの政策と、トランプがほぼ最初に打ち出した政策であるメキシコ国境における壁の建設を比較した場合、どちらが問題であろうか。トランプは選挙中からこの壁の建設を…
トランプ米国大統領が、シリア難民に代表される難民の受け入れ禁止およびイスラム教徒が多数を占める中東の7カ国の旅行者の米国入国を禁止する大統領令を発令し、世界的な混乱を生じていることを述べた。トランプが行おうとしていることが、政治のビジネス…
トランプ米国大統領が、シリア難民を含む難民の受け入れを停止するとともに、イスラム教徒が多数を占めるシリア、イラク、イランなど7カ国からの入国を禁止するという大統領令を発令した。この大統領令は即日実行に移されるために、すでに米国入国を拒否さ…
トランプ米国新大統領が米国で実施しようとしている政治のビジネス化は、別の言葉で言うと「国家を企業としてみる」ということかもしれない。国家というのはこれまである一定の領土とその中に住む国民を持ち、国民の自由と基本人権を最大限保証しつつ最大多…
それではトランプ米国大統領が矢継ぎ早に表明している新しい政策の幾つかを取り上げて、彼が考えている政治のビジネス化とはどのようなものかを考えてみよう。先に結論を言っておくと、彼が表明している新しい政策の幾つかは結構まともなものであり、また他…
CNNを見ていると、トランプがメキシコとの国境に壁を建設するという政策にサインしたとのニュースを流れてきた。選挙期間中に公約の目玉の一つとしてトランプが主張してきたことではあるが、ほとんどの人が実現は不可能だろうと考え、いわば冗談だろうと考え…
12月下旬のニューヨークでの土佐尚子のアート作品の展示に続いて、1月上旬はシンガポールでの展示を行った。それを終え、現在はロサンゼルスに来ている。ULCA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)での展示を行うためである。シンガポールやロサンゼルス…
ニューヨーク滞在中訪れた場所でもう一つ印象に残っているのは、ワールド・トレード・センター(WTC)である。誰もが知っているように、かってのWTCは、2001年のアメリカ同時多発テロいわゆる9.11で崩壊した。私もWTCに航空機が突入するニュース映像…
12月末でニューヨークでの展示を終え29日ニューヨーク発31日早朝シンガポール着の飛行機でシンガポールに移動した。大晦日はシンガポールで過ごしたことになるので、通常であれば年が変わるカウントダウンのイベントを見にマリーナ・ベイ・サンズあた…
ドナルド・トランプが次期米国大統領に選出された今回の米国の大統領選挙の特徴は、米国人がこれまで大統領などの国を牽引していくべきリーダーに求める理想とする人物像が、これまで通例であった知識層を代表する人物ではなくて、言動は上品ではないが強靭…
トランプ氏の米国大統領就任まで一ヶ月をきった。色々と日本でもいい意味でも悪い意味でも話題になっている彼の大統領就任に関して、米国そしてニューヨークではどう受け止められているのだろう。日本では、いまだに米国ではトランプ氏への反感が根強く、彼…
ロンドンでの展示がとりあえずスムースに開始され我々の仕事が一段落したところで(展示自体は年度いっぱいまで延長となり継続しているが)、次はニューヨークでの展示である。ニューヨークでは、文化庁を通して交渉しニューヨークの日本総領事館のギャラリ…
一時帰国からロンドンへ戻り、そして慌ただしく次の展示先のニューヨークに移動した。これからニューヨークでの展示の準備を始めるけれども、まずは現在も継続しているロンドンでの展示のことを報告しておきたい。ロンドンでの土佐尚子のアート作品の展示は…
しばらくブログの更新を行って来なかった。前回ブログの更新を行ったのが10月14日なので、ほぼ二ヶ月間ブログの更新を行わなかったことになる。まあその間いろいろと忙しかったからといえば聞こえはいいが、忙しくともたかだか数百語のブログを書く時間…
将棋のトッププロの一人である三浦弘行九段が、対局中にスマホに搭載された将棋ソフトを使って不正をした疑いが浮上している。とうとう恐れていたというか、予期していたことが起こったという感じである。ことの起こりは、三浦九段が対局中に何度も席をはず…
ここ数年、東大・京大に代表される日本の大学が世界大学ランキングにおける順位を落としていることが、マスコミなどでも話題として取り上げられるようになった。特にその代表的なものであるTHE World University Rankingにおいて、2014年度まで東大が継…
英国の会社Times Higher Educationが今年度の世界大学ランキング(THE World University Ranking 2016/2017)を発表した。まだ2016年も終わっていないのに気の早いことであるが、例年この時期に発表される。さて気になるのは東大・京大の日本を代表する2大…
前回、HMD(ヘッドマウンテッドディスプレイ)における解像度の向上やレイテンシー(頭の動きとそれにつれた映像の動きの時間的遅れ)の減少が、HMDを使ったゲームの面白さとは直接関係しないことを述べた。と同時に、昨年から今年にかけてのこれらの技術の…
今日まで幕張メッセで東京ゲームショウが開催されている。そこでの目玉は、HMD(ヘッドマウンテッドディスプレイ)に代表される最新のVR 機器と、それを応用した各種のゲーム類だといわれている。そして今年がVR元年であるという宣伝が盛んに行われている。…
論語は孔子自身の言葉、孔子の弟子との会話、さらには孔子と弟子たちとの会話などを集めた語録である。世界四大聖人の中で宗教の創始者となった孔子・釈迦・キリストの教えは、いずれも本人自身が書き残した書物の形で残っているのではなくて、その弟子たち…
久しぶりに和辻哲郎の著書を読んだ。この本を選んだのは、未だに現代日本人の倫理の基礎となっている儒学もしくは儒教に私が興味があり、孔子の「論語」を読み直そうかと考えているからというのが主な理由である。書店で岩波文庫本のコーナーを見ていたら、…
少し時間が空いたが、日経新聞の論説に載った西田豊明教授と西垣通教授の共著による人工知能(AI)ブームに対する警鐘に関する感想の続きを書いておこう。西田豊明教授の論調は、現在のAI研究の急激な進歩を念頭に置いて、AI研究の進むべき方向やその応用を…
日本経済新聞に9月6日、7日の2回にわたって、「人工知能の光と影」と題する論評が記載された。第1回は京都大学西田豊昭教授によるもので、第2回は日本経済大学の西垣徹教授によるものである。いずれも現在の安易な人工知能(AI)ブームに対する警鐘で…
自動運転車の開発に関する最近のニュースを見て、完全自動運転車の実現はまだまだ将来のことなのにあたか、も明日にでもできるかのような報道の仕方が問題であると書いた。それでは次に、完全自動運転の実現は可能なのだろうかそれとも不可能なのだろうかと…
シンガポールで米国のスタートアップ会社ヌートノミーが自動運転タクシーのサービス実験を始めたニュースがあるが、それは他の多くの企業や大学で行われている実験とほとんど変わらないレベルであることを述べた。一般人を対象にしているとはいえ、あらかじ…
シンガポールで世界初の自動運転タクシーのサービス実験が始まったとのことである。何事においても世界初とか世界一が好きなシンガポールらしいが、詳しくニュースを読んでみると別に驚くほどのこともなさそうである。まず第1に、これはシンガポール発の技術…
私たちの心の奥底にある本能としての欲望を犯罪に結びつけることを止めているものは、私たちの心の中にある倫理観であると前回述べた。日本を含め東洋の代表的な倫理観といえば、孔子によって始められた儒学もしくは儒教であろう。倫理と宗教を厳密に切り分…
宿泊しているホテルの女性従業員に性的暴行を働いた高畑裕太容疑者は、警察の取り調べに対して「欲望を抑えることができなかった」と述べているが、そのような欲望は男性であれば誰もが持っているものであろう。そしてまた、相模原市の障害者施設における無…