シンガポール通信ーシンガポールあれこれ2

前回の続きで、読者からの質問に対する答え。

「5、ザフラトンホテルは名門ホテルとかですが印象は?」

フラトンホテルはシンガポールが英国の統治下にあった1829年に建設され、第2次世界大戦後は長らく郵便局として使用され、1996年に再開発によりホテルとして使われる事になった。外観は写真にもあるようにいかにも重厚な感じであるし、内部も高級感が漂っている。しかし宿泊の価格は他のシンガポールのホテルに比較して特に突出している訳ではない。ネットを通して予約すれば、2万円程度で宿泊可能である。(もっとも私自身は宿泊して事はないが。)


フラトンホテルの外観。


「6、プラナカン博物館は、入場しましたか?7、スンガイブロー自然公園は、人気のある公園とかですが如何ですか?」

プラナカンは、中華系を中心に東南アジアからマレーシア、シンガポールに移住しそこに住み着いた人々をさしており、シンガポールの文化をさすときに「プラナカン文化」という言い方をする事がある。またシンガポール独自の料理もプラナカン料理と呼んだりする。具体的にはプラナカン文化は、中華系の文化を中心に東南アジアの文化が混合した形式になっており、種々の文化の集積地であるシンガポールにふさわしいとも言える。館長にお会いした事はあるが私自身はまだ訪問した事がないのであまり詳しい事を言える立場にないが、シンガポールの美術館・博物館の中では収蔵品が豊富である事で知られている。というよりは、以前のブログでも書いたけれども、他の美術館・博物館の収蔵品がまだまだ貧弱だという事であり、シンガポールの問題の1つといえるだろう。スンガイブロー自然公園はよく知らないので今回はパス。


プラナカン博物館の外観。


「8、RUSとMBSには入場しましたか?」

これはリゾート・ワールド・セントーサ(RWS)とマリーナ・ベイ・サンズ(MBS)にある2つのカジノの事をさしていると思われる。RWSのカジノは入場した事があり、その印象はこのブログでも一度書いた事がある。MBSのカジノはまだ入場していない。どちらかというとRWSのカジノがアジア的な雰囲気、MBSのカジノが欧米的雰囲気といわれている。まあギャンブル好きにはたまらないだろうが、普通のカジノであり、わざわざ観光に訪れる場所ではない。


RWSのカジノの入り口。


「9、MBSのユニバーサルスタジオは、大阪と比べ違いはありますか?

残念ながらRWSのユニバーサルスタジオ(US)はまだ入場した事はない。本家本元のロスのUSは何度も行った事があるし、大阪のUSJも2度ほど行った事があるが、やはり本家本元のロスのUSが貫禄があるという印象である。RWSのUSはUSJよりも規模が小さい(約2/3と聞いた事がある)ので、乗り物などが新しい他は日本からの観光客にとって特にそれほど興味深い場所ではないと思われる。


ユニバーサルスタジオの入り口。


「10、カジノについてですが、マカオに追いつけ追い越せですが負の側面もありますね。巷間云われているマネーロンダリングや、多重債務者の増加など。何か国内では社会面などニュースになっていますか?国営だから、ネガティブ、マイナスの面はクローズ?」

これも前のブログに書いたと思うが、中国系の人々東南アジア系の人々はギャンブル好きで有名である。カジノでは1000ドル札が飛び交っているという話を同僚から聞いた事がある。

また私自身もかってチベットに研究・観光で訪れた際に、ガイドをしてくれたその地の大学の先生と麻雀を毎晩のようにした事がある。日本ルールを教えてやるとすぐ飲み込み、しかも結構な金額を平気で賭けることに驚いた事がある。

新聞やテレビではあまり報道されないが、カジノ中毒になって入り浸っている人が結構いるという話を聞いている。またマレーシアの主婦達が、彼等の夫が働いている時間を利用してわざわざシンガポールのカジノに遊びにくる例も多いと聞いている。もちろんこれらの人たちはほんの一部であり、国としては税金収入確保を優先し、このような人たちの存在をある程度黙認しているようである。

「11、交通渋滞も日本ほどではない。理由は廃車にしてから登録して新車購入。だから車は増えない。しかしこの新車登録料が高いとか。」

狭い国なので、車が増えすぎる事をきらい、政府が国民が車を買う量を制限していると思われる。その手段が、新車登録料という車を購入するとき支払う税金である。しかも国が、国民が車を購入する台数を監視しながら、登録料を頻繁に変えるという政策をとっている。

ともかくもシンガポールの新車登録料の高さは驚きの一語である。現時点で1800cc未満でも日本円で400万円程度、1800ccを越えると600万円程度するようである。車の購入代金の2倍もしくはそれ以上することになる(もっとも売却や廃車にすると何割かが戻って来るが)。

これでは安い車を買おうがベンツクラスの高級車を買おうが、それほど支払う金額に大きな差がない事になる。これが、シンガポールに高級車が多い理由ではないだろうか。バブル期の日本で見かけたスーパーカーをよく見かけるのもシンガポールの特徴である。