2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

シンガポール通信ー週末の活動報告

1月29日(金)から今日31日(日)まで、帰国していくつかの会に出席した。 1月29日(金)長年の友人である大阪大学岸野文郎教授の退官記念パーティーに出席した。岸野先生は1971年大学修士課程修了と同時にNTTに入社した同期である。彼はその後ATR(…

シンガポール通信ーロゴスとパトス2

前回のブログで、西欧においては人間の精神はロゴス(知性)とパトス(情念:感情、本能)から構成されていると考えられて来たこと、そしてロゴスがパトスを制御すべきであるという考え方、いいかえればロゴスの優位性を確立する事が人間が達成すべき事とさ…

シンガポール通信ーロゴスとパトス

ここしばらくプラトンを読んでいた。岩波文庫のプラトン関係の本はほぼ読破した。前にも書いたが学生時代には何が面白いのかさっぱりわからなかったが、今読むと面白いとはいかないまでも、ある程度理解できる事に驚かされる。経験を積む事の意味はある程度…

シンガポール通信ー買い物で思うシンガポールと日本

さて、前回述べたように、朝食は自宅でパン、昼食・夕食は学食でトいう生活を1年ほど続けたのであるが、だんだんと朝食のパンに飽きて来た。バターや蜂蜜を塗った食パンにミルクとジュースの食事も毎日続くと飽きてくるものである。そこで一念発起をして、…

シンガポール通信ー毎日の食事

今日はシンガポールでの毎日の食事の話題を。日本にいた時は単身赴任生活が長かったが、ずっと外食で済ませて来た。外食は健康にあまりよくないといわれるが、これは多分毎晩のように飲んだり、毎日の昼食をラーメンで済ませるなどの場合をさしているのだろ…

シンガポール通信ージャパン・アワー

シンガポールでももちろんそれなりのお金を払えば、日本のテレビを視聴する事は可能であるが、それも面倒なのでもっぱらこちらのテレビを見ている。シンガポールにはいくつかのテレビ局があり、多人種国家を反映してか、中国語、インド語、マレー語などの各…

シンガポール通信ー2010年代の技術予測2

3.ネットからのダウンロードによりテレビ・ラジオも滅んで行くこれは疑問。音楽や小説などのできあがったコンテンツはネット上においておき、必要なときにダウンロードして楽しむという文化は既に広がりつつある。音楽は既にダウンロードが主流になりつつ…

シンガポール通信ー2010年代の技術予測

友人が、アメリカのメディアが2010年代に何が時代遅れのテクノ機器となるか予測している記事があったと知らせてくれた。なかなか興味深い内容なので、私のコメントを加えたい。 1.車はガソリンから電気へこれは同意。すでにガソリン自動車から電気自動車へ…

シンガポール通信ーコミュニケーションの未来2

前回に続き今日は、近々出版される私の本、「テクノロジーが変える、コミュニケーションの未来 −人の精神活動を支える情報通信技術−」 の内容の簡単な紹介を。 目次 第1章:コミュニケーションとテクノロジ— 第2章:コミュニケーションと感性 第3章:テク…

シンガポール通信ーコミュニケーションの未来

今日は近々出版する本の宣伝を。 タイトル:「テクノロジーが変える、コミュニケーションの未来 −人の精神活動を支える情報通信技術−」 出版社:オーム社 価格:2700円 出版:2月17日(出版日が決まりました) これは、私が関学時代に1、2年生の学生を…

シンガポール通信ー紙の本は生き残ることが出来るか

電子書籍が話題になっている。本の中身をディジタル化してネットワーク中に保存しておき、必要なときに必要な本をダウンロードして専用の端末で読むという新しい本の形態である。専用端末としてアマゾンの「キンドル」等が発売されており米国等では人気のよ…

シンガポール通信ーメディアの変遷:レコードからCDへ2

これらのオーディオマニアを当てにしたオーディオ専門店が秋葉原を頂点として全国にあった。そして上のようなプレーヤー、アンプ、スピーカーなどから構成されるオーディオと言う世界に関する種々の新しい情報を載せたオーディオマニア向けの雑誌も何種類も…

シンガポール通信ーメディアの変遷:レコードからCDへ

多くのメディアが現れる。それらのあるものは従来のメディアに取って代わり、またあるものは従来のメディアと共存する。また、華々しく登場したものの、社会に受け入れられず退場して行くメディアもある。現在、3D映画、3Dテレビが新しいメディアとして登…

シンガポール通信ー再度3D映像について:ステレオとの比較2

前回は、3D映像の問題点について述べた。ここでは3Dサウンド(ステレオ)との比較について考えてみよう。3D映像とステレオは、原理や効果が良く似ている。3D映像は、人間が左右の目で見える違う映像を頭の中で合成することによって立体感を得ているという…

シンガポール通信ー再度3D映像について:ステレオとの比較

昨日、MITの先生方とシンガポールのゲームおたく達と飲んでいた。奇妙な取り合わせであるが、現在シンガポール政府がMITと共同でGAMBITというプロジェクトを行っている。このプロジェクトは、シンガポール・MIT双方の学生達のゲーム開発能力の向上を狙ってい…

シンガポール通信ーインタラクティブ・ディジタル・メディア研究所

今回は、私が現在勤務しているシンガポール国立大学(NUS)のインタラクティブ・ディジタル・メディア研究所(IDMI)の紹介を簡単にしたい。IDMIは、シンガポール政府がインタラクティブ・ディジタル・メディア(IDM)を研究重点領域の1つとして定めたのに対…

シンガポール通信ーメディアを使いこなせないと時代に遅れるか?

小学校時代の旧友から、ツイッター、キンドル、スマートフォンなどに代表されるメディアを使いこなせないと、時代において行かれるのではないかとの質問があったので、今日はその話題を。たしかにマスコミなどが新しいメディアが出るたびにその効用を書きた…

シンガポール通信ー異常気象と将来予測

シンガポールの雨期は10月頃から1月頃までと聞いている。したがって雨期もそろそろ終わる頃である。シンガポールに来てから2回目の雨期を経験した事になる。しかし、どうも今回の雨期は前回の雨期と異なるような感じがする。前回の雨期は夏のスコールほ…

シンガポール通信ー立体視

昨日のブログで、現在メーカーが開発中の立体テレビ(3Dテレビ)が、従来のテレビに対して主張できる付加価値があまりない事を述べた。その理由を少し考えてみたい。現在メーカーなどが開発中の立体視技術は、両眼視差立体視と呼ばれ、実は見ている対象が立…

シンガポール通信ー3Dテレビ(立体テレビ)

3Dテレビ(立体テレビ)を今後のテレビの目玉として売り込もうとメーカー各社が考えているとの事である。3D映画についてはすでにこのブログでも一度述べたが(3D映画「アバター」の頏参照)、重要なので再度このテーマを取り上げたい。世界最大の家電見本…

シンガポール通信ー外国語の日常会話2

(前回の続き)前回のブログで書いたように、どうも我々が言葉を理解する場合には、大きくわけて2つのモードがあるようである。それを「認識モード」と「決め打ちモード」と呼ぶことについても、前回のブログで書いた。「認識モード」は、単語を理解して、…

シンガポール通信ー外国語の日常会話

シンガポール在住も1年半が経過して、やっと日常会話がなんとか不自由なくできるようになって来た。シンガポール独特の英語であるシングリッシュが理解しにくいことも理由の1つであろうが、日常会話が通じにくいというのはそれ以外の理由も大きい。今回は…

シンガポール通信ーシングリッシュ2

(前回からの続き)私もシングリッシュを初めて聞いた時、何だこれはと思ったものである。相手が何をしゃべっているのか、第一英語を話しているのかどうかがわからない。発音特に単語のアクセントや文のイントネーションが、まったく英語とは似ても似つかな…

シンガポール通信ーシングリッシュ

シンガポールについて語る時、シンガポールの英語、いわゆる「シングリッシュ」を避けて通ることは出来ない。今日はその話題。いずれの言語もそうであるが、いわゆる書き言葉と話し言葉がある。シンガポールの英語も書き言葉と話し言葉がある。通常、シング…

シンガポール通信ーブラック・スワン2

(前回の続き)さて、下巻になってやっと、現代の経済学などにおける経済予測などの理論とその不備に関する記述がでてくる。なるほど、著者は現在の経済学の不備をつきたいのかとやっと著者の意図が見えてくる。著者は現在の経済学の基本となっているのは統…

シンガポール通信ーブラック・スワン

31日のシンガポール航空便で日本からシンガポールに戻った。シンガポールは冬とはいえ相変わらず30度の気温である。大晦日の夜はモハメッド・スルタン通りの和食レストランで食事をした。大型スクリーン上では日本の紅白を放映していたが、30度の気温…

シンガポール通信ーブログを始めて一ヶ月

あけましておめでとうございます。一週間ほど日本に帰国していたが、昨日のシンガポール航空便でシンガポールに戻って来た。ブログを始めてほぼ一ヶ月経過した。この間何人かの人から感想・意見などを頂いたが、それらはほぼ以下の2点の意見にまとめられる…