2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

シンガポール通信-THE世界大学ランキング:2

ここ数年、東大・京大に代表される日本の大学が世界大学ランキングにおける順位を落としていることが、マスコミなどでも話題として取り上げられるようになった。特にその代表的なものであるTHE World University Rankingにおいて、2014年度まで東大が継…

シンガポール通信-THE世界大学ランキング

英国の会社Times Higher Educationが今年度の世界大学ランキング(THE World University Ranking 2016/2017)を発表した。まだ2016年も終わっていないのに気の早いことであるが、例年この時期に発表される。さて気になるのは東大・京大の日本を代表する2大…

シンガポール通信-2016年はVR元年なのか?:2

前回、HMD(ヘッドマウンテッドディスプレイ)における解像度の向上やレイテンシー(頭の動きとそれにつれた映像の動きの時間的遅れ)の減少が、HMDを使ったゲームの面白さとは直接関係しないことを述べた。と同時に、昨年から今年にかけてのこれらの技術の…

シンガポール通信-2016年はVR元年なのか?

今日まで幕張メッセで東京ゲームショウが開催されている。そこでの目玉は、HMD(ヘッドマウンテッドディスプレイ)に代表される最新のVR 機器と、それを応用した各種のゲーム類だといわれている。そして今年がVR元年であるという宣伝が盛んに行われている。…

シンガポール通信-和辻哲郎「孔子」2

論語は孔子自身の言葉、孔子の弟子との会話、さらには孔子と弟子たちとの会話などを集めた語録である。世界四大聖人の中で宗教の創始者となった孔子・釈迦・キリストの教えは、いずれも本人自身が書き残した書物の形で残っているのではなくて、その弟子たち…

シンガポール通信-和辻哲郎「孔子」

久しぶりに和辻哲郎の著書を読んだ。この本を選んだのは、未だに現代日本人の倫理の基礎となっている儒学もしくは儒教に私が興味があり、孔子の「論語」を読み直そうかと考えているからというのが主な理由である。書店で岩波文庫本のコーナーを見ていたら、…

シンガポール通信-日経新聞論説「人工知能の光と影」:安易なAIブームに対する警鐘2

少し時間が空いたが、日経新聞の論説に載った西田豊明教授と西垣通教授の共著による人工知能(AI)ブームに対する警鐘に関する感想の続きを書いておこう。西田豊明教授の論調は、現在のAI研究の急激な進歩を念頭に置いて、AI研究の進むべき方向やその応用を…

シンガポール通信-日経新聞論説「人工知能の光と影」:安易なAIブームに対する警鐘

日本経済新聞に9月6日、7日の2回にわたって、「人工知能の光と影」と題する論評が記載された。第1回は京都大学西田豊昭教授によるもので、第2回は日本経済大学の西垣徹教授によるものである。いずれも現在の安易な人工知能(AI)ブームに対する警鐘で…

シンガポール通信-再び自動運転を考える3

自動運転車の開発に関する最近のニュースを見て、完全自動運転車の実現はまだまだ将来のことなのにあたか、も明日にでもできるかのような報道の仕方が問題であると書いた。それでは次に、完全自動運転の実現は可能なのだろうかそれとも不可能なのだろうかと…

シンガポール通信-再び自動運転を考える:2

シンガポールで米国のスタートアップ会社ヌートノミーが自動運転タクシーのサービス実験を始めたニュースがあるが、それは他の多くの企業や大学で行われている実験とほとんど変わらないレベルであることを述べた。一般人を対象にしているとはいえ、あらかじ…

シンガポール通信-再び自動運転を考える:シンガポールの自動運転タクシー

シンガポールで世界初の自動運転タクシーのサービス実験が始まったとのことである。何事においても世界初とか世界一が好きなシンガポールらしいが、詳しくニュースを読んでみると別に驚くほどのこともなさそうである。まず第1に、これはシンガポール発の技術…