シンガポール通信ーシンガポールのアートフェア参加

シンガポールのホテルで行われているアートフェア(Worlds Apart Fair)に私のパートナーの土佐さんが出展しているので、手伝いもかねて会場に詰めている。

シンガポールは最近アートに力を入れ始めており、各種のアートフェアが行われたり、新しい美術館が建設されたりしている。また、かっての英国軍の駐屯地をアートギャラリーが集まる地域に再開発したりと、政府がかなりの予算をつぎ込んでいる。

Worlds Apart Fairは、ホテルの部屋を利用して各部屋ごとに異なるギャラリーやアーティストが、自分たちの作品を展示しかつ即売会も兼ねるという、新しいタイプのアートフェアである。

ホテルの廊下は決して広くはないし各部屋も日本のホテルよりは広いとはいえ、多くのアート作品を展示するにはベッドがあったりして、決して十分にいい環境とは言えない。

とはいいながら、大掛かりなアートフェアを実施しようとすると、広大な空間を借りそれを各ギャラリーごとの区画に仕切る工事が必要となり、出展費もその分高額になる。その点ホテルの部屋を利用すれば、すでに各部屋ごとに仕切ってありかつ雰囲気も高級感が演出できる。さらに海外からの参加者は、夜はアート作品が展示してある自分の部屋で宿泊する事も出来るので、宿泊費を浮かす事が出来る。

つまり比較的お手軽にアートフェアを実施できるのである。従って展示してある作品もそれほど高額ではなく、いわば気楽にアート作品を鑑賞し購入できるというタイプのイベントである。今回はそのような新しいタイプのアートフェアの雰囲気を体感するために出展してみた。
とはいいながら出展費は50万円程度と決して安くはないが、まあ中小のアートギャラリーにとっても出展するにはなんとかなる程度の金額である。これが正式のアートフェアだと出展料は数百万円であり、アート作品の展示の仕方なども事前に届け出しておく必要があったりして中々大変であり、それよりはかなり手軽にアート作品の展示が出来る機会というわけである。



Worlds Apart Fairはコンラッドホテルの23、24階を借り切って行われる。ホテル1階のロビーに受付がある。来場者はここで参加費を支払い会場へ向かう。



受付周辺にはアートフェアの宣伝のため出展作品から選ばれたいくつかの作品が展示してある。土佐さんの作品も受付の側に展示してある。



これは部屋の入り口。



部屋が広くないのでベッドの上にも作品を展示する。



そしてバスルームにも。



始まってすぐに、京都の森ギャラリーの森さんが来てくれた。森ギャラリーは、ほぼ同時にマリーナ・ベイ・サンズで行われている別のアートフェアである、アートステージ・シンガポールに出展している。



そしてまたよく行く和食レストラン楽膳のマスターも仕事の合間を見て激励に来てくれた。