シンガポール通信ーシンガポールの競馬場にて

私のパートナーの土佐さんが、シンガポールの競馬場(Turf Clubと呼ばれている)で作品の展示会を行うので、面白そうだという事で参加して来た。

そもそもの発端は、シンガポールの運送会社が年に数度お客を競馬場に招待してパーティを開催しているのであるが、アート作品の展示と競馬鑑賞を同時に行うという企画を考え、そこに彼女の作品を展示しようという事になったためである。

競馬というのは、日本では基本的には庶民のギャンブルである。ギャンブル好きの私ではあるが、競馬場は写真などで様子は知っているにせよまだ日本でも行った事がない。シンガポールで競馬場の雰囲気を味わえるのであれば、それはそれで面白いのではという事で、私も参加したというわけである。

展示の場所はパーティの行われる競馬場の貴賓室である。作品展示の準備のためにかなり早くから現場入りしたが、まだ一般の観客は来ていないこともあって、競馬場の雰囲気はいかにも高級なエンタテインメントの場という高級感が漂っている。

なるほどシンガポールの競馬は日本とは異なり英国式の紳士・淑女のためのものかと当初は思わされた。しかし徐々に一般の観客が入り始めると、日本の競馬場の雰囲気に近い物も漂ってくる。とは言いながら貴賓室のある競馬場の最上階は金を持っていそうな紳士・淑女が行き交っている。どうもシンガポールの競馬は、英国式の紳士淑女のためのギャンブルとしての競馬と、日本における庶民のためのギャンブルとしての競馬の両面を兼ね備えたもののようである。



パーティの行われる会場から見た競馬場の風景。シンガポールは昼間は暑いため、競馬は夜暗くなってから行われる。9月下旬に行われるF1が夜行われ、世界で唯一のNight F1として宣伝しているのと同様である。



これはパーティの行われる会場の様子。まだ開始前でありお客は来ていない。



競馬の始まる1時間ほど前から、会場で作品の展示を開始する。



開始の時間が近づくと三々五々と招待客が集まり始める。



下を見ると一般の観客も集まり始めている。この辺りは日本の競馬と同様の風景か。賭け方も単勝複勝など、日本と基本的には同じ方式のようである。



いよいよ競馬のレースの始まり。6時半から10時半まで30分ごとに9回のレースが行われる。



レースの開始とほぼ同時期にパーティの開始。最初は招待客は食事と会話に夢中であまり競馬を見ている人はいないようである。



そのうち徐々に皆さん展望台の方に移動して競馬レースの鑑賞を始める。



と同時に展示してあるアート作品に興味を示すお客も現れる。買ってくれると良いのであるが。