シンガポール通信ー麗水EXPO報告:松廣寺観光

EXPO参加の合間をぬって、麗水から車で1時間ほどの場所にある松廣寺に観光に出かけた。 松廣寺は韓国仏教の最大の宗派である曹渓宗の発祥地となった寺であり、韓国内では大変有名な寺であり全国から参拝客・観光客が来るとのことである。

曹渓宗は、日本でいうと禅宗に相当する。日本では、仏教の基本的な教えを中国・韓国から移入しつつも、その後浄土真宗などの日本独自の宗派を派生させた。それに対し、韓国では中国から入って来た仏教の教えをそのまま引き継いでいるという考え方ができる。このあたりに、韓国と日本は似ていると言いながらも、文化の違った側面があることがわかる。



松廣寺の全体マップ。 曹渓宗の発祥の地だけあって規模の大きな寺院である。しかしながら実際には何度も大火に会ったりしたため、現在の建物の大半は戦後に再建されたものだとのことである。



釈迦の誕生日(今年は5月28日とのこと)が近づいているため、そのお祝いの提灯が池の上一杯に吊るしてある。



寺院への正門。



正門の脇にある四天王の像。日本の寺院の門にもあるが日本の場合は中国の像をそのまま忠実にまねている場合が多い。従って中国の四天王と日本の四天王は驚く程よく似ている。ところが韓国の四天王は少し漫画的なデフォルメをしてある。このあたりは韓国の独自性が出ている。



これが本殿となる大雄宝殿。縄が張ってあるが、これも釈迦誕生祝いに向けて提灯をつるすためのもの。当日は提灯に明かりがともされ大変美しいと想像される。



本殿の隣の建物の外壁に日本でも良く知られている十牛図が描かれている。なるほど禅寺であると納得できる。



これは釣り鐘の置いてある鐘楼。釣り鐘に加え大きな太鼓があるのも私たちからすると目新しい。