シンガポール通信ー祇園で舞妓遊び

これも先週帰国した際のイベントであるが、祇園の料亭で舞妓さんを呼んで宴会を行った。というと散財したかのように聞こえるが、最近は料亭もカジュアルなものが増えて来たし、そのような料亭では比較的気軽に舞妓さんを呼ぶ事ができる。

かっての祇園は、「一力」に代表されるように「一見さんお断り」の料亭が普通であった。また舞妓さんを呼ぶと、踊りの際の三味線を弾くために芸妓さんがついて来たりしてまあ数十万円は当然、料理も入れると天井知らずということだったようである。

しかしながら最近はさすがに時代の流れか、舞妓さんを呼ぶのも時間制になっている。また気軽に一人で来てもらえるので、舞妓さんに2時間程度宴会の付き合いをしてもらう場合には、まあびっくりするほどの値段ではなくなってきた。

とは言いながら料亭で宴会を行い舞妓さんを呼ぶというのは特別な出来事である事には変わりない。実は最近日本で会社を立ち上げたので、立ち上げに協力してくれた人や社員の人の慰労会を行ったというのがその趣旨である。

このブログでも書いたが、2002年に一度当時話題となっていたこともありロボット関係の会社を立ち上げたのであるが、結局私がシンガポールに移るに伴いその会社は閉じざるを得なかった。10名ほどの社員の人には他の会社に移ってもらうなどで大変迷惑をかけたし、私自身も会社の倒産処理のために何度も日本とシンガポールを往復せざるを得なかった。

そのような苦労をしながらなぜまた会社を立ち上げたのかと問われると困るのであるが、まあかってより会社の立ち上げが容易になった事や、もう一度ビジネスという分野にチャレンジしてみたくなったということだろうか。

とはいいながら、前回で懲りている事もあり、比較的身軽な会社にしようという事で、社員はほんの数人、社長は京大の学生さんという小さな会社である。いいかえると京大発のベンチャー会社に私が参加しているという言い方の方があたっているかもしれない。

といっても学生さんを含めた20才台の若い人たちにとっては、料亭(とはいってもカジュアルな料亭であるが)での宴会やましては舞妓さんを入れた宴会などというのは、人生で始めてであろう。若い人にそのような贅沢をさせるのはどうかという気もしたが、私自身自分の宴会に舞妓さんを呼ぶという経験はこれが始めてなので、ともかくやってみようというわけである。


懐石料理が出てくると皆さん写真をバチパチ。いつからこのような習慣が始まったのだろう。ブログやフェースブックに気楽に写真を載せる事ができる事が、このような習慣を加速している事は間違いない。しかもこのような行為は世の東西を問わず共通であるのが興味深い。



舞妓さんがやってくると、ともかくも皆さん写真を撮る(と言いながら私も撮っているわけであるが)。これも最近の世界共通の行為になって来た。



舞妓さんに一舞踊ってもらう事にした。伴奏の方は持参のラジカセを使う。そしてその操作はすだれの後ろにいる料亭の女将さん。なるほど簡易化されており、料金もリーズナブルになっているのが納得できる。



とは言いながらもちろん舞妓さんの芸は京都の伝統を引き継いでおり本物。凛とした立ち姿である。



短い時間ではあるけれども遊びもつきあって頂いた。いわゆる「あっち向いてホイ」に属する簡単な遊びであるが、舞妓さん相手となると皆さん夢中になってしまう。



最後に舞妓さんを囲んで記念写真。私と土佐さんを除いて皆さん20才台であるが、これだけ若いと舞妓さんとの同席は少し違和感があるのも否めない。