シンガポール通信ーバンクーバー滞在記

18日から21日までバンクーバーに滞在した。今年の10月にバンクーバーで私の関係しているエンタテインメント技術に関する国際会議(ICEC2011)を開催するので、その準備のための打ち合わせに出席するためである。


バンクーバーの空港。全体に、ヨーロッパ的な簡素ではあるが風格のあるデザインである。


パンクーバーは、20年以上前にバンフへのスキーの帰りに一度立ち寄ったことがあるだけである。シアトルに良く似た気候の街で、かつシーフードがおいしい街である程度の記憶しかない。今回は、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)の訪問者用のゲストハウスに滞在したので、市内観光の時間は残念ながらほとんどとれなかった。

このブログでも一度書いたと思うが、私はITに関する研究の進め方を世界的なレベルで議論するIFIPという組織のエンタテインメント技術に関する委員会の議長を10年近く務めている。この委員会は、世界の代表的な国々がこの分野の研究に携わっている研究者をそれぞれの国を代表する委員として選出し、その委員で構成されている。

この委員会が主催しているのが、エンタテインメント技術に関する国際会議ICECである。2002年からアジア、欧州、北米で順に開催して来た。今回のICEC2011のオーガナイズは、この委員会のカナダ代表委員でありかつUBC教授のSidney Felsが委員長として全体を取り仕切っている。

ICEC2011の準備状況を視察・議論したり、また来年のICEC2012の開催国を決定するための委員会をUBCで行った訳である。UBCはバンクーバーの中心部から車で20分程度と離れているため、出席者は全員UBCのゲストハウスに宿泊ということになった。

ゲストハウスとはいってもなかなか立派なつくりである。さすがに市内のホテル並とはいかないが、値段を考慮すると十分満足できる。バンクーバー市内のホテルは観光客用ということもあって、日本円で2万円もしくはそれ以上するらしいので、1万円そこそこのゲストハウスは大変助かる。


ゲストハウスの外観。同様の建物が4,5棟建っており、USBへの来訪者が多いことが伺える。


委員会に出席したメンバーは、いずれも設立当初からのメンバーであり顔なじみである。もちろん会議が主目的だけれども、会議後のディナー、さらには2次会などで最近のお互いの研究の状況などを知らせ合ったり議論し合ったりするのも楽しみである。


委員会の出席者達。右手前がSidney Fels教授。世界各国の全委員は30人程度いるのだが、忙しい中予定を割いてバンクーバーまで来る委員となると約1/3程度であり、大体常連メンバーである。



会議の後のディナーにて。この段階ではまだ会議の議論の継続で皆さんまじめに話をしているが、酒が入るとにぎやかな世間話になるのは世界何処も一緒。この後、2次会に繰り出すというのも定例。


残念ながらバンクーバーの市内観光をする時間はなかったが、時間を見つけて大学のそばにある博物館を訪れた。先住民のトーテムポールや仮面を中心として、世界各国の仮面、民芸品などを数多く収集・展示しており、十分楽しむことが出来た。


博物館の展示してあるトーテムポールの1つ。



これはアフリカの仮面。抽象的なデザインが大変面白い。この他にも世界各国の仮面を展示してあり、それらの間の類似性などを見いだすことが出来るのも興味深い。