シンガポール通信−琳400年記念プロジェクションマッピング:準備

ほぼ1年越しで進めて来た京都国立博物館(京博)における琳派400年記念プロジェクションマッピングがいよいよ開催中である。ここ一ヶ月ほどはその最終準備にかかりきりだったため、ブログの更新をほとんど行っていない状態である。やっと一息ついた所なので、これまでの準備状況などを報告しておこう。

プロジェクションマッピングは京博の旧館と新館の壁面に投影して行う。プロジェクションする際にはガラス面は反射して投影が出来ないため、ガラス面をボード等で塞ぐかもしくはガラス面には投影しないようにする必要がある。

旧館の正面入り口には三カ所のガラスドアがある。今回の土佐尚子によるコンテンツでは旧館正面入り口は正に見せ場となる場所であるためガラスドアをボードで塞ぐ事とした。当初外部業者に依頼する予定であったが、見積を依頼すると一カ所のボード制作で100万円という見積が出て来たので、三カ所では300万円になる。

これではとても支払えないという事で、京都大学土佐研究室の研究員、学生に手伝ってもらい手作りでボードを制作する事とした。



まずは京博に下見に行き、3カ所のガラスドアの寸法を測定した。



それに基づき京都大学土佐研究室でボードの木枠を制作する。



制作途中の木枠。出来上がると部品に分解して現場に持ち込み組み立てる。



京博の現場に木枠の部品を持ち込み組み立てている所。



出来上がった木枠を入り口のアーチ部分にはめ込もうとしている。



木枠が入り口にはめ込まれた。



木枠をはめ込んだ所で、白いボードを貼付ける。



二つ目、三つ目のドアに関しても同じ作業を行う。



完成した所。なかなかの出来映えである。