シンガポール通信ーまたまたプロジェクションマッピングの話題

プロジェクションマッピングンの話題は打ち止めと考えていたが、またまた新しい話題が出て来た。今度はシンガポールではなく日本である。

今回シンガポールで一緒にプロジェクションマッピングの仕事をし、プロジェクション部分を担当したのは、現地のヘキサゴンと言う会社である。プロジェクションに用いられる高輝度のプロジェクターを多数保有している。今回は2万ルーメンのプロジェクターを16台使用したが、シンガポールではハイエンドなプロジェクターをそれだけ保有しているのはこの会社だけということで、この会社と一緒に仕事をする事となった。

ところがその会社の社長が、イベントがうまくいったこともあり、また土佐のコンテンツが気に入った事もあり、日本でビジネスを出来ないだろうかと言い出した。

日本では既に紹介した東京駅でのイベントなど、これまでプロジェクションマッピングは何度も行われている。そこに進出しようというのはリスクも大きいが、これから2020年のオリンピックに向けてビジネスチャンスは大きくなるだろうというのが彼のもくろみらしい。

という事で先週は数日間彼に付き合って、東京・京都・大阪を案内し、プロジェクションマッピングに適した場所を見い出そうということになった。そのうち京都における活動を中心に写真で紹介しよう。



京都で一番高い建物というとやはり京都タワーだろう。京都駅前ということで場所的には申し分ないが、このろうそく型のタワーに上手くプロジェクションマッピングできるだろうか。



これは国立京都博物館。三十三間堂の前で観光客は多く訪れるが、建物の高さが低く迫力には欠けるかもしれない。しかも工事中。



こちらは平安神宮の近くにある京都市美術館。国立京都博物館よりは建物の高さも高くプロジェクションマッピングには向いているかもしれない。



これは平安神宮の應天門。話題性には事欠かないかもしれないが、下の入り口部分が空いており、この部分にプロジェクションできないため、プロジェクションできる面積が限られる。



さて観光客が必ずと言っていいほど訪れる金閣寺も候補にあげざるを得ないだろう。しかしプロジェクション会社の社長によれば、金色の壁面がプロジェクションを反射してしまうため、本来の色でプロジェクションするのが難しいとのこと。



プロジェクション会社の社長夫妻。シンガポール最大のプロジェクションマッピングの会社の社長であるが、まだ30代後半。



ちょうど大阪城プロジェクションマッピングを行っていると聞いたので、京都の後は大阪城へ直行。プロジェクションマッピングと当時にイルミネーションショーもやっておりこちらの方はなかなか見事である。



さて肝心の大阪城をスクリーンとしたプロジェクションマッピングであるが、期待したほどではなかった。これは一つにはプロジェクションの輝度が十分でないため、そこに写されているコンテンツが今ひとつ鮮明に見えない事があった。そしてもう一つは大阪城が崩壊するというコンテンツであり、見る人にあまり訴えかけて来なかった事がある。あとでネットを見ると、「大阪城を壊すとは何事か」などのコメントが多く寄せられており、やはり日本人(特に大阪人)にとっては大阪城は壊してはならないシンボルとなっているようである。