シンガポール通信ー京都の師走

クリスマス休暇を利用して帰国している。明日27日には再びシンガポールに戻る。シンガポールでは、人々はクリスマスは休暇は取るが、12月終わりから1月初めの新年にかけてはあまり休暇を取る人はいない(一応1月1日は休日だけれども)。むしろChinese New Year、日本流にいうと旧正月に一斉に休暇を取る。

日本の新年にあたる1月1日前後は、ごく当たり前のようにいろいろとミーティングが入ったりするので、そのあたりはシンガポールにいる必要が出てくる。というわけでクリスマスの前後に帰国しているわけである。

私の帰国に合わせるかのように日本は寒波に見舞われており、日本海側は雪のようである。京都は日本海に近いとはいえ、南が開けて近畿平野につながっているため、地理学的には太平洋地域に属する。そのために日本海側のようには雪は降らないけれども、京都の北山の方を見ると今にも雪が降りそうな雲におおわれている。

この寒さは、シンガポールに住んでいる人には堪え難いかもしれない。私もよく「シンガポールに住んでいるとこの寒さはこたえるでしょう」と聞かれる。しかし日本の気候は私の体に染み付いているようである。言い換えると、シンガポールに住んでいると、シンガポールの気候と日本の気候の2つのモードを体が覚えており、現在いずれにいるかによって体がモードを切り替えているようなのである。

別の言い方をすると左ハンドルと右ハンドルの違いのようなものである。当初海外などで左ハンドルの車を運転すると、非常な違和感を感じるのは多くの人が経験のあることではあるまいか。しかし慣れてくると、特に違和感を感じなくなる。そうすると右ハンドル車の方が運転しにくくなるかというと、そのようなことはない。車を運転する2つのモードを体が覚えてしまい、車が右ハンドルか左ハンドルかによって体の方が反応し、モードを切り替えているようなのである。

せっかくの師走の京都なので、休日を利用して普段から行ってみたいと思いながらなかなか機会のなかった場所を何カ所か訪れて観光を楽しんだ。


知恩院の本堂。



建仁寺の庭園。



建仁寺にある有名な風神雷神図(展示してあるのは複写品)。



建仁寺法堂の天井に描かれている双龍図。



北野天満宮しまい天神の様子。



中国辺りから来たと思われる骨董品。